旧校舎のイメージということで、最初に撮影した写真がこちら。暗い雰囲気、シャドウ部分を多めに撮影しました。雰囲気のある写真を、ということで撮影しましたが、仮にHPで使う用の明るい写真にしてほしいと依頼があった場合を想定。記憶色をもとに、下記のようにレタッチしました。※初期値はすべての数値が0になっております。
校舎に差し込む光、シャドウ部分をやわらかく仕上げました。右側の数値がいじった値となります。かなりきつめにいじっておりますが、黒潰れしていた写真もここまで復活させることができます
・数値設定
色温度 | 5.189 | シャドウ | +100 |
色かぶり補正 | +53 | 白レベル | +83 |
露光量 | +2.50 | 黒レベル | -62 |
コントラスト | ±0 | 黒レベル | +7 |
ハイライト | -100 | 自然な彩度 | +8 |
色温度・コントラスト・彩度を使い倒す
ここからは記憶色に基づく加工、ではなくイメージに基づいた加工を行ってみます。この辺りの加工になるとフォトショップの方が一枚上手な気もしますが、今回はLightroomのみで編集を行いました。
自分自身が旧校舎と聞いて勝手にイメージをもったものがこちらの写真。先ほどの加工とは真逆の、コントラストと明瞭度をぎりぎりまであげ、色温度の変更・彩度も少しいじっております(色温度についてはこちら)。木造校舎に差し込む夕日をイメージしております。暖色ではありますが、どことなく寂しさのある写真に仕上がりますよね。
・数値設定
色温度 | 6.160 | シャドウ | +35 |
色かぶり補正 | +41 | 白レベル | +35 |
露光量 | +2.50 | 黒レベル | -46 |
コントラスト | +100 | 黒レベル | +58 |
ハイライト | -77 | 自然な彩度 | +22 |
ラストは『旧校舎』という部分に着眼点を置き、レタッチを施しました。『自然な彩度』を下げ、モノクロに近い写真に仕上げました。彩度を下げる場合、写真は気持ちシャープめに(今回は『明瞭度』をいじっております)。明暗がはっきりした写真であってもボケた写真だと何が映っているのかわかりづらいですからね。
・数値設定
色温度 | 5.778 | シャドウ | -23 |
色かぶり補正 | +42 | 白レベル | +51 |
露光量 | +2.50 | 黒レベル | -54 |
コントラスト | +100 | 黒レベル | +58 |
ハイライト | -93 | 自然な彩度 | -72 |
まとめ
今回はあえてきつめに加工を施しましたが、写真のカラーを変更するだけでここまでイメージを変えることができました。基準となる写真をもとに、記憶にある色味に画像を加工していく。木造校舎写真の2枚目3枚目は完全に趣味でレタッチを施しましたが、あえてこのような加工を施すのもデザインによっては有りだと思います(旧校舎でホラーイベント等)。上の例以外にも『飲食店の料理写真』、『人物写真』なども記憶色にあわせてレタッチを施します。
写真はデザインをする上で大切な要素のひとつ。この機会に一度、写真加工について見直してみてはいかがでしょうか?